ハッチマン

話題の人集結映画『カラスの親指』阿部寛、石原さとみ、能年玲奈、古坂大魔王(ピコ太郎)、小柳友、なだぎ武の豪華共演

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騙されると知りながら見るからこそ

世の中にあふれかえる下手な煽り広告に辟易として、この映画の予告が流れた瞬間に「また騙される詐欺か」と思った方も少なくないだろう。

結論から言えば、的中率91%(自身調べ)を誇る結末予想人である僕もギリギリ騙されなかったレベルなので、詐欺ではないと言えよう。

ちなみに僕の予想力は、例を挙げれば映画『ロッキー』シリーズで最後に誰が勝つのか、や、セガール作品でセガールが死ぬかどうか、が予想できるレベルなので庶民と比べれば雲泥の差であろう。

ただ、登場人物が少なくて密に絡んでいるからこそ、予想される結末が多かったのが楽しめた。

予想とか萎える、という騙されたくて見る人にはなんの意味もないことではあるが。

 

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今にして思えば話題の人が勢揃い

ね?すごいでしょ?

恐らくもう一回この映画を見たら、話が入ってこないレベルで気になることが多すぎる。

古坂大魔王には服は黄色じゃないんかいってつっこみたくなるし、石原さとみのこんな演技あんまり見られないし、能年玲奈に関してはただただ可愛いのぅ…て感じだし。

っていうか石原さとみと能年玲奈が姉妹ってやばくね?

 

 

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で、実際作品はどうなの?

まず初めに、20世紀フォックス映画、ファントム・フィルム配給というのに驚かされますが、次に驚かされたのが上映時間160分。

邦画にしちゃ長いし、そもそも内容が全くわからない状態で観たのでどうなることかと思いましたが、結論から言えば長くは感じなかった、といったところ。

伊藤匡史は実質的には長編映画初監督だそうで、今回脚本も手がけているのですが、パーツパーツの流れ、内容、密度は良くても、その繋がりと全体の抑揚が一本調子で、ぎりぎり笑えず、ぎりぎり泣けず、わざとらしい演出の場所がズレていたように感じました。

それもあって非常におしい作品。

 

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感想【※ネタバレあり】

肝心の内容ですが、最初は主人公のタケ(阿部寛)とテツ(村上ショージ)の凸凹コンビが織り成す詐欺の話で、スペシャルサンクスのユースケサンタマリアが良い演技をし、私もここまではだまされました。

ここから、タケがなぜ詐欺を始めた理由に言及していきます。

シリアスな話で引き込まれそうになるのですが、これが実はメインストーリーではないのです。それに気づくか気づかないかのぎりぎりのラインをいってほしいのに、少しヒントを出しすぎで、勘付いた私は見終わった後に「もっと騙されたかった」と少し残念な気分になりました。

ここで登場するのがタケとテツにスリをするのを見られたまひろ(能年玲奈)、まひろの姉のやひろ(石原さとみ)、やひろの彼氏の石屋貫太郎(小柳友)。無関係のように見えて実は、という映画のキーです。

最終的に5人の共通の敵である闇金のボスからお金を騙し取りハッピーエンド。と思いきや…最後20分にどんでん返しがあります。

原作を読んだ友人は、映画も面白かったけど原作の方が良いかも、という話をしていたので、原作とはテイストを変えてあるのかもしれません。

少し無理やりな設定や細かい部分の詰めを考えなければ、ストーリー自体は非常に良くできています。色々な詐欺の手法も面白いですし、闇金に乗り込む場面も緊迫感があります。

プレミア試写会では核心に気付いた人は1割にも満たなかったそうなので、邪推せずに流されながら見れば楽しめるはずです。

また、阿部寛の演技は言わずもがなですが、関西弁を使っていないことに違和感はあったものの、村上ショージの演技が良かったです。能年玲奈はところどころ気になる部分がありましたが、可愛いので良し。石原さとみはこんな演技もできるんだと驚きましたし、小柳友は完全にハマリ役でしたね。

如何せん、監督と脚本にはもう少し頑張ってほしかったと思いつつも、DVDが出たらもう一度見てみたいと思います。